借金100万 円返済の落とし穴と対処法:月々の少額返済のヤバイ理由
「 借金100万 はヤバい?」
「借金は、いくらからヤバイのだろう?」
「借金が終わらない…..」
「借金返済ができなくなったらどうしたら…」
借金100万 がどれくらいのヤバさなのかを判断するのはなかなか難しいですよね。
分割払いで物を買った場合と比較するからです、
比較対象の一番手は「クルマ」となるのではないでしょうか。
自分はそうでした。200万近くするクルマに乗っている方はそれなりにいらっしゃると思います。
そのローンを支払うことと比べれば「100万なんて…」と思ってしまうと思います。
しかし、それは違うんです。
モノを買った分割払いのローンと借金の月々の支払いとは根本的に違います。
物を買ったローンは支払回数が進めば残金が減っていきますが、
借金は、残金がなかなか減っていかないのです。
筆者は「借入件数19件」「690万円の借金」を「個人再生」で「138万円に圧縮」して
完済しました。現在「平穏な暮らし」を送っています。
借金で悩んでいる方に、借金経験者の目線で「借金100万円がどういったものなのか」をその時の心情も踏まえて記していきます。借金に悩んでいる方は、ぜひご覧になってください。
今回は、「少額返済の落とし穴」「どうして借金が減っていかないのか」「借金が払えなくなったらどうしたらいいのか」をアドバイスします。
この記事では、「月々の返済金額別」で完済までに何年かかるかを記載します。
12回・24回・36回の支払回数別については「こちらの記事」をご覧になってください。
関連記事;
借金100万 :多重債務の罠 – 100万円借りてもどうにかなる?多重債務の恐怖とは
カテゴリー;借金、いくらからがヤバい?
今回の記事のテーマ・目的は?
1.消費者金融・カードローン・キャッシングの場合「借金100万円くらいなら、地道に少しずつ返せばいい」という発想をやめること。
2.借金が減っていかない理由を知り、借金をもう増やさない決断をすること。
◎この記事の最後に「次に知るべきこと」がわかる流れが記されています。
この記事を読んででわかること:
・100万円の借金および少額返済がどうしてヤバイのかわかります。
・借金がなかなか減っていかない理由がわかります。
・返済が出来なくなったときの対処方法がわかります。
もくじ
借金100万 がやばい理由とは?
現在の貸金業法では、年収の3分の1まで借入れをすることが出来ます。
年収350万円なら100万円くらいまで借りることが出来ます。
金利15%で完済までにかかる期間と利息はどれくらい?
毎月の返済金額 | 完済までの年月 | 利息合計 | 総支払額 |
毎月6万円 | 1年7か月 | 約13万円 | 合計113万円 |
毎月5万円 | 2年 | 約16万円 | 合計116万円 |
毎月4万円 | 2年7か月 | 約21万円 | 合計121万円 |
毎月3万円 | 3年8か月 | 約30万円 | 合計130万円 |
毎月2万円 | 6年7か月 | 約57万円 | 合計157万円 |
毎月1万5千円 | 12年1か月 | 約115万円 | 合計215万円 |
月々5万円以上の支払いは、結構きついので返済金額を少額にしていくと、
年数が長くなり、それに比例して利息も増大していきます。
100万円の借金で、もうやばくなります。
借金生活4年、約7年、12年なんて考えられないですね。
借金100万 を少額で返し始めると金銭感覚が鈍ってきます。
だんだん「完済を目指す」から「何とか月々の支払いをやり過ごす」になってきます。
・毎月の返済額を1万円増やしたところで、返済期間や利息はたいして
変わらないだろう。
・利息だけ支払っておいて、お金が稼げるようになって一気に返済しよう
・返済して借入可能額がいくらか出来たから欲しいものを買おう。
月々の支払額は変わらないし。
筆者もこの感覚に陥りました。で、だんだん利息だけを入れて、
「その月の支払いを、何とか切り抜ければいい。」になってくるのです。
利息や借入残高の意識が、甘く希望的観測な「大丈夫だろう。何とかなるだろう。」
という思い込みになってきます。
こうなると、もうダメです。多重債務に陥って返済に行き詰まる道まっしぐらです。
よくある質問
・100万円を50万円・50万円の2社に分けて借りれば何とかなるんじゃないですか。
→逆に、分けてしまうと「何とかなるだろう感」が強くなってしまって、
増額とかしてしまうと借金が倍になってしまう可能性が高まります。
任意整理をした時に、弁護士事務所などに支払う報酬が増えます。
報酬は1件ずつで計算するからです。
なぜ借金が減っていかないのか
先ほどの金利15%で100万円借りた時の完済までの期間とかかる利息を見てみましょう。
・毎月6万円の返済 →完済まで1年7ヶ月、 利息は、 約 13万円 合計113万円
・毎月5万円の返済 →完済まで2年、 利息は、 約 16万円 合計116万円
・毎月4万円の返済 →完済まで2年7ヶ月、 利息は、 約 21万円 合計121万円
・毎月3万円の返済 →完済まで3年8ヶ月、 利息は、 約 30万円 合計130万円
・毎月2万円の返済 →完済まで6年7ヶ月、 利息は、 約 57万円 合計157万円
・毎月1万5千円の返済→完済まで12年1ヶ月、利息は、 約115万円 合計215万円
有名消費者金融A社の返済シミュレーションをやってみると、
100万円借りて、毎月の返済額が2万円くらいで、78回で完済出来ます。
・1回目から23回目の返済(約2年間)のうち毎月の利息は、
12,000円から10,000円くらいです。
→毎月2万円の返済のうち元金は、8,000円から10,000円しか減りません。
半分以上利息です。
・24回目から31回目まで(3年目)の毎月の利息が、9,000円程度
→毎月2万円の返済のうち元金は、11,000円程度減っていきます。
・32回目から38回目(3〜4年目)の毎月の利息が、8,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、12,000円程度減っていきます。
・39回目から44回目(4年目)の毎月の利息が、7,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、13,000円程度減っていきます。
・45回目から50回目(4〜5年目)の毎月の利息が、6,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、14,000円程度減っていきます。
・51回目から56回目(5年目)の毎月の利息が、5,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、15,000円程度減っていきます。
・57回目から61回目(5年目)の毎月の利息が、4,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、16,000円程度減っていきます。
・62回目から66回目(6年目)の毎月の利息が、3,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、17,000円程度減っていきます。
・67回目から70回目(6年目)の毎月の利息が、2,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、18,000円程度減っていきます。
・71回目から74回目(6年目)の毎月の利息が、1,000円台です。
→毎月2万円の返済のうち元金は、19,000円程度減っていきます。
・74回目から78回目(7年目)の毎月の利息が、100円台です。
78回、7年間、約2万円ずつ払って、やっと完済します。
そりゃ、減りませんよね。7年近くも気持ちが持たないです。
最初の2年の間に、気持ちが萎えてきます。
最初の2年、いや、最初の1年かな。
支払いの半分が利息だということに気持ちが萎えてきます。
月々の返済額をちょっとばかり増やしても元金がそんなに減らず、
長期化することが見えてしまい、精神的に追い詰められていきます。
借金が100万円になってしまうと、もうやばいです。
というか、もう「アウト」です。
もう一つのやばい借金とは
それは「カードのリボ払い」です。
利用金額100万円のリボ払いの利率は、消費者金融の利率と同じく「15%」で
月々の支払額は「20,000円」。
ということは、上記の返済シミュレーションと同じになるので、
完済までに7年くらいかかるということです。
リボ払いの場合は「物を買ってる」ので、返済してカード利用枠が出来ると、
またカードで買い物するという、アリ地獄に、はまっていきます。
「リボ払い」を始めると、もうアウトなのかもしれません。
カードのキャッシングも金利15%くらいなので、これもアウトですね。
このように記事を書いてますけど、リボ払いもカードのキャッシングも消費者金融も
銀行のカードローンも全部「自分がやってしまったこと」なんです。
具体的に、返済シミュレーションを綴ってみると、本当になんて馬鹿なことをしたんだろう、とつらくなりました。
次に書く「借金返済が出来なくなった時の対処法」を読んで決断し行動して下さい。
借金返済が出来なくなった時の対処法
ネットの広告で「国が認めた返済措置」とか「国が認めた救済措置」とか出ています。
債務整理以外の新しいものが出てきたのか、と思ったらそうではなく、
普通に「債務整理」のことでした。
国が認めた借金返済措置とは何か
債務整理には、「任意整理」「個人再生」「自己破産」があります。
・任意整理とは、
現在の支払いよりも負担を軽くするために、貸金業者や
クレジットカード会社と利息のカットや分割回数(3年〜5年程度)
について交渉し、今後の返済計画についての和解を結び、
その計画を元に返済を続けて、借金を完済する手続きです。
・個人再生とは、
裁判所に再生計画の認可決定を受け、借金を大幅に減額してもらう手続きです。
減額された借金を3年かけて支払うことで、残りの借金については
支払義務がなくなります。「住宅ローン特例」が利用できれば、
住宅ローンはそのまま返済出来、自宅を処分する必要はありません。
・自己破産とは、
借金を返済できなくなった方が裁判所に申立てを行ない、
一定の価値のある財産を清算して、債権者に配当する手続きです。
裁判所から免責決定されたら、残りの借金が免除され借金がゼロになります。
このうちのどれが良いのかは、借入件数と借金の合計金額によります。
筆者の借金返済事例、総借入額別返済事例をこちらに示しました。
下記のリンクは、筆者の返済事例、総借入額の金額別返済事例を示したものです。
これを見ていただければ「任意整理」か「個人再生」かの目処がつけやすくなります。
・筆者の借金返済例は、>こちら
・借金の金額別返済事例は、>こちら
→任意整理・個人再生のどちらを選んだら良いかの目処が立ちます。
生活費の中から「借金返済可能額」を割り出す方法があります。
債務整理をする際に、実際月々の返済可能な金額はいくらなのだろうかということを、
しっかり明確にしておく必要があります。
特に「任意整理」の場合は、借金が減額できても、
月々の返済に無理があると生活自体がどうにもならなくなります。
あとで後悔しないように生活設計をして下さい。
生活費の中から「借金返済可能額」を割り出す方法は、>こちら
ネットの広告で「ひと月の返済が3万円以上の方は、ぜひご覧ください。」
と書いてありますね。
月3万円以上ということは、「借入金額が100万円を超えている」ということを表しているのです。
弁護士事務所や司法書士事務所に相談に行くわけですが、
このブログでは「相談に行く前に整理しておくこと」も書いています。
借入件数19件・金額690万を個人再生で圧縮して、
スムースな返済と平穏な暮らしを手に入れた自分の経験に基づいてアドバイスさせていただきます。
ぜひ参考にしていただいて、借金生活から脱出していきましょう。
この記事は、「100万円の借金がヤバい理由(返済回数別編)」に続きます。
引き続き読んで下さい。絶対に参考になります。