借金100万 :多重債務の罠 – 100万円借りてもどうにかなる?多重債務の恐怖とは
借金100万 くらいそんなにヤバくないでしょって思ってました。
これくらいの借金、みんなしてるよねって。
100万の車ってそんなに高いほうじゃないし、借金100万くらいどうにかなるよ、って思ってました。どうにもなりませんでした。多重債務の道まっしぐらになりました。
「なんでそうなっちゃうんだ?」と思う人もいるかと思います。
借金100万 は、3年36回、月々3万5千円ずつ払えば完済します。
では、どうして多重債務になっていくのでしょうか。
多重債務で合計100万になる過程を自分の経験に基づいて書きます。法律事務所や司法書士事務所は「借金100万という結果」を何とかしていくところです。だから過程の説明は難しい。「借金の増加をどう食い止めていくか」は、借金のリカバリーの過程で起こることや心持ちは借金の失敗を頑張ってリカバリーした人にしかわかりません。
今回は、実際に借金100万円くらいの時、僕がどう考えていたか、多重債務になってしまった借金100万の内訳のシミュレーション、支払しているのに元金が減っていかない理由を書いていきます。
僕は、「借入件数19件」「690万円の大借金」を作ってしまい、1年近くかけて「個人再生」を認可を取り付け、「138万円に圧縮」して36回のところを30回で完済しました。
今は借金の苦しみに追われることなく、貯金も100万円近く出来、そのうちの50万で車(中古車ですが)を現金で買えるまでになった僕が、経験に基づいて借金を増やさない方法も教えます。
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借金50万 もうやばい?まだ大丈夫?50万から多重債務の沼に陥るまで
カテゴリー;借金、いくらからがヤバい?
借金100万というワードで検索されている人は、こんな疑問をお持ちであろうと思います。
「みんな、どれくらい借金しているんだろう...」
「借金100万 やばい?大したことない?」
「借金100万 返済期間は何年?利息はいくら?月々の返済金額は?」
「借金が全然減っていかないのはなぜなんだ?」
実は、借金を増やしていく時って、返済計画(返済回数や月々の返済額、利息)なんて考えません。
それが考えられていたら、そもそも借金を増やしたりしません。
車は、1台で100万ですが、借金は、1社で100万借りることは難しい。
2つか3つの消費者金融やカードのキャッシング等で、複数の借金が合わさって100万円になっていること多いです。自分も複数で100万でした。「複数の借金=多重債務」ということになります。
車のローンは払った分だけ減っていきますが、実は、借金は減っていきません。
どうして減っていかないのかは、
リンクの記事の「多重債務の領域に入らないためには」の項目にも書いていますので、
あわせて読んでみてください。
「借金の増加をどう食い止めていくか」は、借金のリカバリーの過程で起こることや心持ちは借金の失敗を頑張ってリカバリーした人にしかわかりません
僕は、50万から借金の沼にハマり、690万円に膨れ上がってしまった借金を僕は完済しました。
もちろん、とても苦しかったし、協力者があったからこそ頑張って返済できました。
実際に返済が始まるまでが苦しかった。マイナスから借金ゼロに戻すことをスタートするまでの過程は針のむしろのようでした。
返済がスタートすると普通に生活するには苦しくなく返済を続けることが出来ました。
そして完済。その間に貯金も100万近く出来、中古車ですが一括払いで車を買うことも出来ました。
僕がこの記事を読んでくださっている方々に伝えたいのは、
「借金が大きくなる前に食い止め、完済するための方法」です。
もくじ
借金100万 多重債務になっていくしくみ
実は、借金を50万から100万にするには、
「50万借りた業者から借り入れ枠を100万に増額する」ではなく、
「ほかの金融業者から50万借りる」または、
「ほかの業者から30万借りてさらにほかの業者から20万借りる。」です。
50万+50万=100万 または、50万+30万+20万=100万なのです。
借金50万以上は、「多重債務の始まり」を意味します。
では、借金50万で踏みとどまればいいのに、なぜさらに借金を増やしてしますのでしょうか。
本記事では、
「単身者と2人以上の世帯の借金の平均金額」
「借金100万の返済回数別月々返済額と利息」
「業者の記事には書いていない借金100万のうちわけ」
「借金100万から元金が減っていかない沼に陥る原因」
を自分の経験談を交えて紹介します。
50万から増額しようと考えている人、何とか完済したい人にも
わかりやすい内容となっています。
今回の記事のテーマ・目的は?
1.あなたの借金の月々の返済金額は「完済できる金額なのか?」「いつ返済が終わるのか?」を知る。
2.借金生活を終わらせることを覚悟し、効率的な完済方法を知る。
◎この記事の最後に「次に知るべきこと」がわかる流れが記されています。
借金100万 円は「多重債務」「自転車操業」の始まりです。
そもそも1社で100万借りるというのは、なかなか難しい話です。
20万の枠から始まり、コンスタントに返済していくと貸付枠をだんだん多くしていってくれます。
50万から100万への増額は、そこまでの返済に遅れがあったりすると増額してくれません。
他社でちょっとずつ借りて、合計100万になるわけです。
ですから、
借金100万円は「多重債務の沼」に足を突っ込んでいる状態なのです。
一人暮らしの 借金100万 はヤバい?みんなどれくらい借金しているの?
単身者と2人以上の世帯の借金の平均金額・残高
ここでは、全体の平均ではなく「借金をしている人の平均」を記載しますね。
そして「住宅ローン」や「車のローン」は省いています。
「無担保無保障債務(金融業者からの借り入れ)」で掲載しています。
まず、借り入れ件数別の借金残高の表です。
貸付内容 | 総登録件数 | 一人当たりの残高 |
1件借り入れ | 642.3万人 | 39.6万円 |
3件借り入れ | 79.7万人 | 94.9万円 |
5件以上借り入れ | 9.6万人 | 142.6万円 |
登録者全員 | 976.7万人 | 54.4万円 |
3件という多重債務になると、100万円近くの借金になっている、ということになります。
単身者と二人以上世帯の借金の平均額
こちらの表では、住宅ローンや車のローンが含まれています。
借入金がある世帯の割合 | 借入金の平均額(借入がある人のみ) | |
単身者世帯 | 17.6% | 88万円(513万円) |
二人以上世帯 | 42.9% | 671万円(1,609万円) |
実際のところ、一人暮らしだからとか二人以上世帯だとかいう問題ではありません。
借金100万は、何にしても「ヤバい領域」に入っているのです。
借金100万 返済シミュレーション(返済回数別)
ここでは、3種類のシミュレーションをしていますが、
問題はシミュレーションの表の後に書いてあることなのです。
必ず、その部分に目を通してください。
・1社から100万円を借りている場合は利率は15%です。
・2社以上で借り入れが合計100万円になる場合は各社の利率は18%です。
①1社から100万円の場合(利率は15%)
返済回数(年数) | 月々の返済額 | 合計返済額(元金+利息) |
12回(1年) | 90,258円 | 1,083,094円(100万円+利息83,094円) |
24回(2年) | 48,486円 | 1,163,668円(100万円+163,668円) |
36回(3年) | 34,665円 | 1,247,934円(100万円+利息247,934円) |
①の表は、確かにこれはこうなのですが、1社で100万円の借り入れのケースはあまりないので現実的ではありません。あくまで2社以上の借り入れを「おまとめローン」でまとめることが出来た場合と考えますが、支払いの遅れがある場合は、おまとめローンの審査に通らない場合が多いです。
業者の記事には書いていない 借金100万 のうちわけ
弁護士事務所や司法書士事務所の記事には、複数の借り入れの内訳は書いてありません。
同じ100万円でも、1社で100万円なら利率は15%ですが複数社で合計100万円なら利率は18%です。
利率が3%違えば、合計支払額が結構変わってきます。
①の1社で100万円(15%)と比べながら見てください。
②2社から100万円の場合(利率は18%)
返済回数(年数) | 月々の返済額 | 合計返済額(元金+利息) |
12回(1年) | 45,839円+45,839円=91,678円 | 550,074円+550,074円=1,100,148円 (100万円+利息100,148円) |
24回(2年) | 24,962円+24,962円=49,924円 | 599,079円+599,079円=1,198,158円 (100万円+利息198,158円) |
36回(3年) | 18,076円+18,076円=36,152円 | 650,721円+650,721円=1,301,442円 (100万円+利息301,442円) |
2社から50万円ずつであれば、表のとおりになります。
利率が上がる分、支払合計も増えてきます。
2社での借り入れで36回だと54,000円くらい違ってきます。
③3社から 借金100万 円の場合(利率は18%)
返済回数 (年数) | 月々の返済額 | 合計返済額(元金+利息) |
12回 (1年) | 45,839円+27,503円+18,335円=91,667円 | 550,074円+330,044円+220,027円=1,100,145円 (100万円+利息100,145円) |
24回 (2年) | 24,962円+14,977円+9,984円 =49,923円 | 599,079円+359,441円+239,627円 =1,198,147円 (100万円+利息198,147円) |
36回 (3年) | 18,076円+10,845円+7,230円 =36,151円 | 650,721円+390,431円+260,280円 =1,301,432円 (100万円+利息301,432円) |
36回の支払では、月々の返済金額30万円も利息を支払うようになってしまいます。
2社と3社での利息合計額は、ほとんど同じくらいの金額です。
何が違ってくるのかというと「借り入れ可能額」が違ってくるのです。
次の章もしっかりと目を通してください。
超重要!借金が減っていかない本当のしくみ
元金の返済額および利息の返済額を見てみます。
実はここが「多重債務が増えていくかどうか」の分かれ目なのです。
下記の表は、
1か月に「いくら返済する」と「いくら借り入れすることが出来るか」が書いてあります。
借金が減っていかないのは、支払った元金をまた借り入れすることが出来るからです。
こうして、また借り入れて、だんだん金利だけを入金するようになっていき、
その金利で消費者金融が儲かっていくという仕組みにハマっていくわけです。
これが「借金が減っていかない仕組み」なのです。
その過程を、自分の経験を通して説明します。
①借り入れ可能額に目が行くようになる。
何回か返済していると「借り入れ可能額」という欄が嫌でも目に入ってきます。
返済が進むと借り入れ可能額も増えてきます。
それを「何かあったら、これを使えばいい。」と思ってしまったら、
もうアウトの領域に入っています。
遊興費に使ったり、買い物に使ったり、生活費の足しにするようになったら、
多重債務の道、まっしぐらです。
「借り入れ可能額」という「悪魔の誘い」に乗ってしまうかどうかが分かれ目なのです。
この分かれ目は、かなりキビシイ分かれ目です。
②月々の返済額を楽にしようと考えるようになる。
給料が返済で圧迫されるようになると、
複数の借り入れがある場合、月々の返済金額の負担をを少しでも楽にしよう
(減らそうという発想ではない)と考えるようになります。
しかしそれは「元金を減らそう」というロングスパンな発想ではなく、
「一回の支払日をしのぎさえすればいい」という一時的なその場しのぎの発想でしかありません。
「借り入れ可能額」という「悪魔の誘い」に乗ってしまうかどうかが分かれ目なのです。
この分かれ目は、かなりキビシイ分かれ目だと思います。
「心を鬼にして借り入れ可能額を無視する強力な忍耐力」が要求されます。
僕は負けてしまいました。では、下記の表をご覧ください。
①1社で100万円の場合
返済回数 | ①月々の返済額 | ②月々の利息の平均額 | ①返済額ー②平均利息 | 借り入れ可能額(1万円単位) | 返済出来た元金 |
12回 | 90,258円 | 6,295円 | 90258円-6295円=83337円 | 80,000円 | 3,333円 |
24回 | 48,486円 | 6,820円 | 48,486円ー62,95円=41,667円 | 40,000円 | 1,667円 |
36回 | 34,665円 | 6,887円 | 34,665円ー6,887円=27,777円 | 20,000円 | 7,777円 |
②2社で50万+50万の場合
返済回数 | ①月々の返済額 | ②月々の利息の平均額 | ①返済額ー②利息平均額 (50万ずつなので2倍) | 借り入れ可能額(1万円単位) | 返済出来た元金 |
12回 | 45,839円+45,839円=91,678円 | 4,173円+4,173円=8,246円 | 45,839-4,173=41,666円 | 40,000円+40,000円=80,000円 | 3,333円 |
24回 | 24,692円+24,692円=49,924円 | 4,128円+4,128円=8,256円 | 48,486円ー8,256円=41,668円 | 40,000円 | 1,668円 |
36回 | 18,076円+18,076円=36,152円 | 4,186円+4,186円=8,372円 | 36,152円ー8,372円=27,780円 | 20,000円 | 7,780円 |
③3社で50万+30万+20万の場合
返済回数 | ①月々の返済額 | ②月々の利息の平均額 | ①返済額ー②利息平均額 | 借り入れ可能額(1万円単位) | 返済出来た元金 |
12回 | 45,839円+27,503円+18335円=91,677円 | 4,173円+2,504円+1,669円 =8,346円 | ・45,839円 -4,173円 =41,666円 ・27,503円 -2,504円=24,999円 ・18,335円 -1,669円=16,666円 | 40,000円+20,000円+10,000円 =70,000円 | 1,666円+4,999円+6,666円 =13,331円 |
24回 | 24,692円+14,977円+9,984円=49,653円 | 4,128円+2,477円+1,651円=8,256円 | ・24,692円 -4,128円 =20,564円 ・14,977円 -2,477円 =12,500円 ・9,984円 -1,651円 =8,333円 | 20,000円+10,000円+0円 =30,000円 | 564円+2,500円+8,333円 =11,397円 |
36回 | 18,076円+10,845円+7,230円 =36,151円 | 4,186円+2,512円+1,674円=8,372円 | ・18,076円 -4,186円 =13,890円 ・10,845円 -2,512円=8,333円 ・7,230円 -1,674円 =5,556円 | 10,000円 +0円+0円 =10,000円 | 3,980円 +8,333円 +5,556円 =17,779円 |
返済回数が増えてくると、
元金の返済額が1万円を下回ってきます。
すると借り入れ可能額が少なくなります。24回と36回では、2万円違います。
ということは、ほかの返済に回す金額が少なくなるということになります。
この悪循環が「自転車操業」といわれる状態です。
少量の元金返済額が貯まって1万円になると、
また引き出すということを繰り返していくことになります。
ですから、
「心を鬼にして借り入れ可能額があってもお金を引き出さない。」
という強い覚悟が必要です。かなり厳しい覚悟です
借金150万になるとどうなるか
今回は、借金100万の大変さを書きました。次の記事では「借金150万」について書きます。
次の記事もぜひご覧になり、ぜひとも借金を減らしていく決意をお持ちください。